◎お店がさらに専門化
街にはいろんなお店があります。昔は総合洋品店、百貨店、大衆食堂など、そこへ行くとだいたいのものがありました。でも、今は逆です。どんどん専門化されてきました。
カレー専門店、ジーンズ専門店などその商品に徹底的にこだわったお店です。先日、取材しました本屋さんも、ある商品に絞り込んでいました。
◎ニコニコ楽しそう
それは、絵本でした。店内には絵本がたくさん置かれています。駅から少し離れた場所にありましたが、お客様が遠くから来られるそうです。
街の本屋さんはなかなか厳しい経営環境にあります。駅から離れて、さらに絵本しか置いていない本屋さん。商売としては、すごく大変だと思います。でも、オーナーの女性はずっとニコニコ。楽しそうです。
◎絵本が生き方を変えてくれた
「どうして絵本屋さんを始められたのですか?」とお聞きしました。「以前はOLをしていましたが、人生に悩んでいた時に1冊の絵本に出会いました」と。
その絵本の主人公は部品クンでした。社会の中での自分の役割何かを、見つけるというストーリーです。「大袈裟ではありませんが、この絵本は私の生き方に大きな影響を与えてくれました。そして、絵本の偉大な力を知らされました」と。
◎無店舗販売でスタート
これをきっかけに、絵本に興味を持たれるようになったそうです。そして、OLをしながら絵本屋を始められます。当初は絵本屋と言っても、お店を持たない無店舗の絵本屋さんでした。
自分が気に入った絵本をそろえられ、お客様に届けられる仕組みです。その後、自分のお店を持たれて、店舗販売も始められました。
◎9坪のお店に3000冊
9坪のお店に3000冊の絵本を置いておられます。子供さんの年齢や性格などを聞かれて、その子供に合った絵本を選んでくれます。営業日をお聞きすると、水、金、日の一週間に3日だけでした。
なぜ?3日だけ。お話を聞いて納得です。「今、街の本屋さんは大変です。ネットのアマゾンにやられています」と。「時々、フェイスブックでオススメ絵本を紹介しますが、お客様は悪気なくネットで買って読んだら良かったとおっしゃいます」と苦笑されます。
◎絵本の啓蒙活動
そこで、お店を開けていない時は、外へ“攻めの営業”をされているのです。今は、絵本の大切さを訴えるセミナー講演、保育園、幼稚園での出張販売もされています。
講演では、関西エリアだけでなく、全国にも出かけられ、子供たちに絵本を読ませる啓蒙活動を行っておられます。一緒に絵本も持って行かれて売られます。
「商売としては、なかなか大変ですが、多くの子供たちに絵本を読んでもらい元気になってもらえれば嬉しいです」と絵本の普及を呼びかけられます。立派ですね。
◎幼児には絵本が似合う
幼児にはスマホのゲームより、絵本が似合います。ゲーム機を捨てて、街の本屋や向かいましょう。えほんGO!ですよ。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞