竹原編集長の明るいコラム

『武士は食わねど…!国産ようじに挑戦』(Free)

2016年11月26日

◎必ず振り戻しが

世の中の流れとして、片方に振れすぎると、必ず振り戻しが来ます。株価だって上がり過ぎる、下り過ぎると、今度は逆の流れになります。お金儲けのうまい人は、その流れをちょっとだけ早く感じて、先に手を打って儲けておられます。
円高の中で、日本の企業は安い労働賃金を求めて、海外進出を加速させました。衣食住のかなりの部分が、コストダウンを目的に海外から仕入れるようになりました。輸入ものが増えたことで、国内のメーカーは厳しい状況に追い込まれています。

◎ようじの産地、河内長野市

先日、取材に訪れたのは河内長野市のつまようじ会社でした。河内長野市には、つまようじ業者がたくさんおられ、地場産業にもなっています。
つまようじ業界も、中国で安いつまようじがつくられるようになると、河内長野市での生産を止めて中国から輸入されるようになりました。ピーク時50社もあった事業者も激減。お菓子用の黒文字ようじになると、ゼロになっているのが現状です。

◎国産黒文字ようじに挑戦

そんな状況の中で、こちらの会社は半世紀ぶりに国産黒文字ようじに挑戦されていました。その先頭に立って頑張っているのが、女性の専務さんでした。
WEBデザイナーをやっておられましたが、親戚がつまようじの会社を経営されていたこともあり、手伝うようになったそうです。こちらの会社も、今は中国から安い黒文字ようじを仕入れて販売されています。

◎40年以上のブランク

つまようじの製造機械を導入したのを機に、黒文字ようじの国産復活に乗り出されたのです。「昔は地元で伐採した黒文字を半加工した後、農家の方々の手で完成品に仕上げていました」とおっしゃいます。
でも、40年以上のブランクが出来ており、復活するのは並大抵のことではありませんでした。まず、黒文字の原料調達です。全国を探し回って、黒文字の仕入れルートを見つけられました。

◎中国産より数倍高い

また、機械もそう簡単ではありません。何回もやり直しをされて、平成28年から本格生産が出来るようになったそうです。一番の難題は、販売の仕方です。
中国産に比べて3-4倍も高いのです。日本の伝統美を活かしたオシャレなパッケージを考案されています。最初に書いたように、物事には揺り戻しが来ます。

◎高くても良いものを

デフレ環境で1円安い消費者の流れも、そろそろ転換期を迎えつつあります。高くても良いものが欲しい、という動きが出ています。
100円均一でのつまようじでは、生活の豊かさは感じられません。武士は喰わねど高ようじではありませんが、せめてつまようじだけでも、贅沢にしたいと思います。国産つまようじで豊かな気持ちになりたいものです。


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