◎食べることは大切
生き物の基本でもある食べる。これをしっかり、大事にせんとアカンと思います。寝食を忘れて仕事に没頭。時には良いかも知れませんが、ずっと続いてしまうと、身体を壊してしまいます。
食べることは、ほんまに大切です。ビジネスでも、食べることは、社員のモチベーションアップにつながります。社員食堂でも、カロリー計算をしっかりした献立を提供。メディア受けして、ビジネスになっている大手企業もあります。
◎お昼ご飯で元気
その点、従業員が10人前後の中小企業では、ほとんど宅配業者の弁当や自前の弁当で、昼食を済ませています。まあ、熱いお茶程度は会社がサービスされます。が、それ以上のものはあまりありません。
ところが、先日取材の訪れた木材販売の中小企業さん、ちょっと変わっていました。お昼ご飯が、元気経営の大きなパワーになっていたのです。
◎従業員が一緒にいただく
従業員10数人の会社ですが、会議室兼ねた立派な社員食堂が完備、厨房もありました。朝からこちらで調理されたランチを、昼時には従業員はほぼ一緒にいただくのです。
月曜日から金曜日まで毎日、無料で提供されます。その献立メニューのほとんどは、実は社長さんが考えたものでした。石焼きビビンバ、牛飯、唐揚げ甘酢ソースなど、人気メニューがたくさんあります。
◎経営悪化で給与ダウン
なぜ、社長さんが…。社長さんは、若い頃、蕎麦料理店で働いていた経験があり、店を持てるレベルの板前さんでもありました。父の後を継ぐために、木材店に戻って来られたそうです。
その頃は景気が悪くて、リストラをしなければならない経営状況でもありました。でも、辞めさせることはできません。そこで給与を下げることにしました。
◎せめてお昼ご飯を提供
従業員を気の毒に思い、「それなら、せめてお昼ご飯だけでもつくってあげ、一緒に食べて元気を出してもらいたい」と、従業員全員での昼ごはんを始められました。基本は社長がその日の献立を考え、女性パート従業員さんとお父さんの会長が準備されます。
今では、従業員だけでなく、取引先の人も昼食時にやって来て、お相伴に預かるそうです。また、社長は事務所の一角で漬物を漬けておられますし、ポン酢もつくられます。
◎社内の人間関係が良くなる
ランチの漬物はほぼ社長の力作です。社長と会長を中心にした手づくりランチが、従業員のお腹を満たしているのです。時には、社長がお父さんの会長に教えた蕎麦も登場、人気だそう。
「食事をしながら、いろいろ話をしますので、社内の情報交流うまく行っています。そんなに会議をしなくても意思疎通が図られています」と、昼食のメリットを話されます。企業の働き方改革が言われていますが、昼食を用意するだけで、社内の人間関係が良くなり、元気な職場をつくることが出来ます。
◎食べるとフランクに
会社によっては、その月の誕生日の従業員を集めて、社長と一緒に食事をするところもあります。食事をしながらなら、フランクのなっていろんな声が聞けるそうです。昼食を、会社の元気づくりにもっと活用してもらいたいと思いました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞