◎仕入先には冷たい目線
時代とともに経営者の考え方も、大きく変わって来ました。以前は売り上げアップ、利益をより多く出すためにどうすれば良いか?必死になって考えて来ました。
取引先でも、材料などを購入するところと、販売するところでは、えらい違いました。仕入れ業者には、「あんたとこから買ってあげる」という上から目線。時には冷たい態度を見せることもよくありました。
◎仕入先を大事にする
一方、売り先には手のひらを返したように、平身低頭でモノを買ってもらうことに徹していました。お客様は神様ですは、こんな商習慣の中で生まれた言葉でした。
ところが、最近はちょっと違います。もちろんお客様を大事にされていますが、その一方で仕入先にもビジネスパートナーとして大事にされるようになって来ました。周年記念行事などでも、売り先だけでなく仕入先もご招待されて感謝されます。
◎社員の考え方も変わる
お金をいただくところだけがお客様ではなく、お金を支払うところも、またお客様として大事にされます。会社が存続していくには、売り先だけではなく、良い材料を提供してもらえる仕入先も大切な存在というわけです。
そして、社員に対する考え方も変わって来ました。昔は、社員は給料を払っているので、一生懸命に働くのが当然という考え方でした。
でも、その考え方が段々変わって来ました。仕入先、売り先と社員のどちらが大切?最近では、まず社員の幸せを考えていますという会社が増えて来ました。
◎社員とお客様どっちが大事?
ボクの知り合いの中小企業の2代目さんはおっしゃいます。「まだ、私が若い頃親父に従業員をもうちょっと大事したらと言ったらえらい怒られました」と。「お前、うちの会社はお客様から金もらって食わせてもらっている」と。
先日取材しました社長さんも、以前はそうでした。「いやー恥ずかしい話、売り上げを増やすために社員にハッパをかけていました。辞めて行く社員もいました」と。
◎シエスタに屋上ビアガーデン
でも、ある時、気づかれます。売り上げより、社員を大事にして一緒に頑張る体制をつくるべきと。そして、社員を大事にし出すと、売り上げも増えて来ました。そこから、社員の幸せづくりが始まりました。
本社を増設されましたが、施設内にはお昼休みに社内で昼寝が出来るシエスタルーム。クッションも置かれてゆっくりくつろげます。屋上には焼肉パーティーも出来るビアガーデンまであります。
◎社員食堂で日替わりカレー
さらに、本社事務所近くのマンション1階に社員食堂を設けておられます。運営会社に委託し、毎日ランチ約40食分を用意されています。
メイン、サブ、野菜・サラダ、このほか日替わりカレー、2種類のフレッシュジュースをそろえる。社員の半数以上は女性です。皆さん喜んでおられます。
◎良い会社はスタッフがハッピー
こちらの会社、今後も間違いなく発展されるでしょう。売り上げを伸ばす、良い会社にするには、そこで働くスタッフをハッピーにすることです。
会社によって一概には言えませんが、今の時代、大企業より中小企業の方が、幸福感は高いと思います。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞