ミズノマリン(TEL;06・6863・5233)は、津波対策として、6人用の救命艇シェルターを開発、来年2月から本格販売する。大型タイプの開発を進めてきたが、初の一般家庭向けの廉価版で120万円程度を検討している。
創業約30年。大阪府豊中市に本社工場を置き、プレジャーボートに搭載されているマリンエンジンの整備をメインに行う。国産のほかボルボ、キャタピラーなどの海外メーカーの代理店としてマリンエンジンの修理を得意とする。
「関西でマリンエンジンの整備、大型船に搭載されている救命艇の検査を専門にするのは当社だけです」と、水野茂社長。スタッフは約30人。うち8人が外国船救命艇の検査資格を持つ技術レベルの高い会社だ。
2011年の東日本大震災をきっかけに開発に着手したのが、津波時の命を守る救命艇シェルター。2013年に25人乗り全閉型第1号艇、2016年には同第2号艇を開発、Gデザイン賞に輝くなどの話題を集めた。価格が800万-900万円と高額で実売には至ってない。
今回は6人乗りの家庭向けの廉価版を企画、豊中市のチャレンジ補助金を受け、現在、中国の造船所で建造中。「出来るだけ不要なものは全て省きました」と。
海中でひっくり返っても元の位置に戻り、FRP製で艇内に水が入っても沈まない構造になっている。来年2月に横浜で開催される震災対策展示会に出展後、本格販売し津波対策に貢献したい考え。
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