◎食べられるだけでありがたい
いつも思うのですが、町にはお店が溢れています。昔はお店が少なく、選ぶよりか、買えるだけで満足していました。
飲食店も同じ。近所には、うどん屋さん、寿司屋さん、お好み焼き屋さんぐらい。そのどれかしかありません。美味しい、まずいより、食べられるだけでありがたい時代でした。
◎人気のお好み焼き店
そんなに美味しくもないのに、頑固オヤジの店主にも愛想して食べさせてもらっていた、という感じでした。それが今は、様変わりです。飲食店が乱立、お客様が選べる時代になっています。
先日、取材に訪れたのはお好み焼き店でした。30年近く前にオープンしたお店ですが、今も週末は行列が出来るほどの人気店です。
◎お好み焼き店とは思えない
お店を見てまずびっくり。街で見かけるお好み焼き店のイメージとは全く違ってました。
お好み焼きのちょうちん、のれんが全くありません。お店も日本風ではありません。外から見ると、誰もこちらがお好み焼き店とは思わないでしょう。
◎カーボーイがやって来そう
実は、お店はウエスタン調でした。駐車場には、2頭の等身大の馬の置物もあります。そう、カウボーイが馬でやって来そうなお店でした。
初めての人は、こちらがお好み焼き店とは誰も思わないでしょう。どっちか言うと、ステーキハウス、ハンバーガー、ハンバーグのお店の雰囲気でした。お好み焼き店のイメージでは全くありません。
◎自分で焼くスタイル
お店に入りました。店内もカウボーイが似合いそうな雰囲気です。オーナーへのインタビューの前に、まずは腹ごしらえをさせてもらいました。
ボクは定番のブタ玉です。最近では珍しい自分で焼くスタイルです。これも、懐かしくて気に入りました。昔はほとんどのお店は、自分が焼くスタイルでした。
◎これもエンターテイメント
今は、「さわらないで下さい」と、なかなか焼かせてもらえません。自分でコテを使ってひっくり返すのは面白いです。これもエンターテイメントです。その楽しみを奪われていました。
久しぶりにドキドキしながら、無事にひっくり返すことに成功。さらに、好きなだけソースを塗り、かつお、青ノリをふりかけました。
◎オーナーに取材
さらにこちらお店には、もう一つの楽しみがありました。焼き上がるのを待っている間、あるサービスが…。店内にポップコーンの製造機が設置、お客様は自由にポップコーンを取り出して食べられるのです。
そんなこんなで、美味しくお好み焼きをいただいた後、女性のオーナーに取材をさせてもらいました。
◎アメリカ好きのご主人
「アメリカ好きの主人と兄が始めたお店です。当初はテンガロンハット、ジーパンのスタイルでサービスしていました。でも、ちょっと暑いのその後はやめてしまいました」と笑われます。
◎8割はリピーター
「そんなにアメリカ好きなら、ステーキハウスでも良かったのでは?」と突っ込みました。そうしたら、「2人ともお好み焼きが大好きだったんです」と。さすが、関西人です。
雰囲気はアメリカですが、食べたいのはお好み焼きだったのです。地元では大人気のお店で、8割はリピーターとおっしゃいます。
◎ウエスタンのお好み焼き店
今でこそ、お店の差別化が大事と言われます。が、こちらは30年近く前に、お好み焼き店らしくないウエスタン調の店舗をつくっておられました。
普通のお店をつくるより、費用がかかったでしょう。等身大の馬の置物も大変だったと思います。奈良・法隆寺の近くにあるウエスタンのお好み焼き店は今も元気でした。
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