甲南設計工業(電話0794・76・2788)は、兵庫県三木市にあるちょっと変わった機械メーカー。世界初、日本初の機械装置を開発する一方、発想を重視したコトづくりにも力を入れたモノづくりに挑戦する。
世界初、日本初の樹脂シート切断機、樹脂異型品切断機などがそろう。中でも、切りくずを出さない環境に優しいシート切断機は、近畿経済産業局の「関西ものづくり新撰2019」、兵庫県の「兵庫ものづくり大賞」に選ばれた。
そんな元気なモノづくりの秘密は、組織力や制度ではなく、従業員の個々の裁量を重視した社内風土、ふぁっと感にある。「感性、感じることを大事に真面目に、適当に、いい加減に、でも真剣にをモットーにしています」と、藤井正典社長。
事務所はオシャレな雰囲気。製造部、設計部なども赤い椅子でリラックス空間。ギターやドラムが置かれた音楽スタジオ風の休憩室もある。
昨年の創業50周年式典は、クラブレストラン・ビルボード大阪で有名アーティストを招いて開催、話題を呼んだ。有名パティシエの世界選手権で使う飾り台製作、コンサートの企画も手がける。目くじら立てたず、“行き当たりバッチリの経営”を目指す。
最近では、中国メーカーとパートナーシップを組んだ商社的な展開も始めた。大手企業からモノづくりのあるべき姿のスピーチを依頼されることも。町工場の遊び心のある取り組みは、日本のモノづくりに一石を投じている。
※プロフィール=
兵庫県伊丹市に本社、三木市に吉川工場を置き、プラスチック関連機械装置の設計・製
作販売を主力に行う。従業員18人、年商6億円。省力化、低騒音、低粉塵をにこだわ
り、小粒ながらもキラリと光る会社を目指す。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞