◎オープンファクトリープロジェクト
工場はモノをつくるところだけではありません。工場を見せることで、会社を元気にするところです。近畿経済産業局の呼びかけで、オープンファクトリープロジェクトをボクも応援させていただいています。
工場をオープンにすることで、お客さの信頼度、知名度をアップ、技術力の優れたところを生で見てもらえます。それだけではありません。現場で働く人のモチベーションも「エエ工場やね」と褒めてもらうことで、高まります。
◎自社商品の内覧会
オープンファクトリーには、良いことがたくさんあり、中小企業の元気づくりに多いに役立つと思われています。だからこそ、近畿経済産業局でも力を入れておられるのです。
先日、取材しましたモノづくり企業では、このオープンファクトリーの発想をさらに一歩進めておられました。工場をオープンにするだけではなく、自社商品の内覧会として展示会場にされていました。
◎紅白の幕で盛り上げ
兵庫県三木市にある工場です。駅からは遠いです。歩いて行ける距離ではありません。従業員約20人の小さな工場です。たまたま、知り合いの車に便乗させてもらい、行くことが出来ました。
その工場に着いてまず驚いたのは、工場の入り口に紅白の幕が貼ってありました。竣工式ではありません。自社のプライベート展示会です。紅白の幕で盛り上げる工夫をされていました。
◎予想外のお客様が来社
入り口には展示会のポスターが貼られています。普段の会議室、応接室はパネル展示会場になっていました。展示会の雰囲気が盛り上がってきました。
早々に社長さんにインタビューです。「お客様来られていますか?」と、お聞きしました。そうしたら、「いやー、予想外のお客様に驚いています。期間も延期させてもらっています」と、おっしゃいます。
◎80社(団体)から約200人
失礼ですが、こんな交通の便が悪いところ、それも自社だけのプライベート展示会です。そんなには来ないと思っていたのですが、約80社(団体)から約200人が来られたのです。
ビックリです。その秘密を聞き出さなければなりません。まずは、魅力的な技術力です。樹脂シート押し出しラインに使われる巻き取り機、切断機の最先端の機械をつくっておられます。
◎中国製機械も信用される
さらに、中国から持ち込んだ優秀な機械も展示されていました。モノづくりの工場が、機械の輸入商社もされています。「うちが扱うことで、中国製機械でも信用をいただけます」と。
展示会場は、工場の一部を紅白の幕で間仕切りしておられます。幕の外側では、従業員さんがモノづくりに取り組んでおられました。
◎肌感覚で理解
7種類ほどの機械が並び、カラフルなスポットライトで華やかに照らし出されています。突然、怪獣が愛嬌を振舞いながらやって来ました。ビックリ仰天。サプライズの演出もされます。
全て手づくりでやられています。
広島、千葉、四国など全国から既存のお客様、そして新規のお客様も多数訪れておられます。「実物見ていただき、サンプル実演して肌感覚で理解してもらえました」と。
◎工場の役割広がる
ネット時代です。インターネットでIRなどの技術を使うと、現場に行かなくても、動画の機械を見ることが出来ます。にも、かかわらずにお客様がわざわざ来られるのです。
「こんなことも出来るのか」と、お客様に技術や装置のレベルの高さを印象付けられますしました。工場はモノをつくるだけではなく、展示会場にもなるのです。工場の役割はまだまだ広がりそうです。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞