◎後継者問題が大きな課題
中小企業にとっては、後継者問題が大きなテーマです。息子さんだけでなく、最近は娘さんへのバトンタッチも増えてきました。息子さんも長男ではなく、次男、三男さんが引き継がれるケースもあります。
出来る人、やれる人がやったら良い時代です。長男でなければ、男でなければという感覚が、少しずつ薄れているように思えます。
◎第2創業の会社が目立つ
社長を受け継ぐ人も、創業者の思いややり方を100%踏襲するのではなく、2代目、3代目の思いをしっかり持って、経営をやられる方も多いです。その意味で第2創業の会社が目立っています。
以前、お会いした100年以上の歴史を誇る和菓子屋さん。「私の代になってお菓子の商品構成劇的に変えました。今売っている99%の商品は、新しい商品です」と、豪語されます。
◎新しいことに挑戦
バトンタッチされることで、会社は大きく変わっていきます。まして今のような大変化の時代は、後継者対をどうするか?が大事になっているのです。
先日、取材しました会社は、電子部品関係の下請けをやっておられました。2代目の社長はそこから脱却しようと、新しいことに次々と挑戦されておられました。
◎音楽事務所の活動も
創業当初はOEM供給をメインにした事業内容でした。が、「脱OEMを目指し、今では自社ブランド品が全売上高の半数以上を占めるようになりました」と2代目社長。
プロ向けのオーディオ関連から電子施錠システムなど、多彩な商品を自社開発されています。さらに、ミュージシャンなどを抱える音楽事務所の活動もされていました。
◎レーシングドライバー
そんな中、今回「レーシングシミュレーターシステム」を開発されたのです。実は、2代目の社長さんは趣味人でして、いろんなことをやっておられます。
その一つにプロレーシングドライバーの資格もお持ちでした。レーサーでもあり、その経験を生かして商品化したのが、レーシングシュミレーターシステムでした。
◎バーチャルで運転
国内の主要サーキットコースのソフトが入り、実際にコースを走る雰囲気で運転出来るのが特色です。正面に大きなモニター画面があり、操縦席に座ってバーチャルで運転します。
ハンドルなどが画面と連動しており、コーナーでは画面に合わせて席も動き、例えばコースからスピンアウトすると席も大きく揺れるのです。スピーカーもセットされ、エンジン音も流れます。
◎趣味を活かしたビジネス
まさに臨場感あふれるレーシングシュミレーターです。ゲームセンターの車の操縦とはかなり違う、本格的なものです。「実際に走っている感じで操縦できます。終わった時は同じくらい疲れています」と、おっしゃいます。
画面連動タイプと標準タイプの2種類あり、従来品に比べ半額近い。レーシングドライバーの練習用、趣味として楽しめます。
2代目の社長さんの趣味を活かしたビジネスです。時代とともに会社は変わらないといけません。こうした趣味の世界、高付加価値のビジネスも注目を集めそうです。社長の趣味を活かしましょう。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞