神戸市北区の農業生産法人こうべファーム(kobefarm3481@gmail.com)は、兼業農家の元サラリーマンが集まり、地元の農地を活かす地域貢献を進める。今では約25軒の農地を使って米づくりに取り組み、特別栽培米「神戸のまごころ」を販売、人気を呼んでいる。
設立は平成25年4月。神戸市北区長尾町上津に本社を置き、高齢化などの理由で米づくりが難しくなった農地を借り、農家に代わってお米を栽培、販売する事業を
展開する。
メンバーは、社長の奥町年一さん、取締役の辻明男さん、田中義昭さんと田中佑一さんの4人。サラリーマン時代は、米穀商社、電鉄、金融機関に勤務し実家の田んぼを手伝う兼業農家。
「今は農家の高齢化が進み、後継者がなかなかいないのが現実です。定年退職した私たちが、なんとかして地元の農地を耕作放棄地にしないで守りたいと思いました」と奥町社長。
こうべファームは、農地を借り受ける一方、水利費用、農会費などの諸費用を農家に代わって支払い、農家の負担を軽減。また、畦の草刈りなど年間を通じてしっかり管理し、希望によりそこで採れたお米を自家消費用に安価で販売する。
トラクタ、コンバイン、田植機、畦塗り機、米色彩選別機などを揃えており、肥料、除草、田植え、刈り取り、乾燥、選別、出荷、販売まで一貫して行う。
コシヒカリ、ヒノヒカリなどの特別栽培米を年間60トン生産。商社経由のほか、自社ブランド「神戸まごころ」により百貨店などで催事販売している。
「農家さんに喜ばれ、新たに耕作依頼される方も多い。仲間を増やしたい」と、働く人材を募集、地域を盛り上げたい考えだ。
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