andu amet(アンドゥ アメット、☎050・5436・2610)は、エチオピアで羊皮を使ったバッグを製造、高品質を武器に日本市場でファンを拡げる。今年から現地体験を活かして日本企業向けにサステナビリティ研修事業をスタートするほか、今後海外市場への販売も計画する。
「社名は現地アムハラ語で“1年、ひととせ”という意味。長く使うほど味わいが出るパートナーのようなバッグを目指し名づけました」と、CEOでデザイナーの鮫島弘子さん。青年海外協力隊でエチオピアを訪れ、高地で育った高品質な羊皮に出会ったのがきっかけ。
2010年に単身で乗り込み、起業を準備。現地の人がうわべの支援で働く意欲を無くす現実を実感。「破れにくい、柔らか、軽い素材の良さを活かした品質で勝負」と、ビジネスを開始。鮫島さんがデザインし、約20人の現地職人がジャケット、バッグ、小物類など20-30種類を製造。通関から流通まで自社で行いコスト削減、リーズナブルな値段で販売。
直営店舗、ネット販売、百貨店などで催事販売。店頭ではフェアトレード、エシカルを強調せず品質で売る。経済産業省の起業家支援の一環で2月にはワシントンでプレゼン。今後は日本から海外市場へ、エチオピアでも現地富裕層向け販売も検討する。
今年からSDGsなど持続可能なビジネスについて学ぶ研修事業を計画。エチオピアで撮影されたケーススタディやインタビューなどの動画を通じてバーチャルで現地を訪れ、「日本からは見えにくい現場のリアルを知り、うわべではないサステナビリティを学んでいただきたい」と話している。
※プロフィール=2012年の創業。東京都渋谷区に本社事務所と店舗を置く。また、エチオピアにも日本企業では数少ない現地法人を持ち製造を行う。昨年には環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる国際認証制度Bcorpを取得。
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