開会式の引き出物にペンスタンドが採用

開催中の大阪・関西万博で、ゼロ精工(☎06・4868・5000) の高精度加工技術が活躍する。開会式の引き出物にペンスタンドが採用されたほか、“マグネシウム合金製尺八”を万博で初公開、世界からモノづくりの技が注目を集める。

創業は平成16年。尼崎市南初島町に本社工場を置く。航空機部品などミクロンサイズの超高精度切断、研磨加工などを得意とする。従業員は約70人で、年商は10億3000万円。

元社員で現在はデライトラボ代表の金指博文さんと連携したBtoC商品もある。その1つ「ペンスタンド溜息3秒」は、ペンの外径とスタンドの内径のわずかな隙間からペンがゆっくり落ちて収納されるのが特色。

このペンスタンドが4月13日の大阪・関西万博開会式後の世界の要人が集まったレセプションの引き出物に採用。デライトラボが企画、ゼロ精工が生産を担当し、1700個を提供した。

「極秘で社員一丸で頑張ってくれました。パッケージは再生紙を活用するなど、万博仕様に仕上げました」と佐藤雅弘社長。色を変えた同じ商品を期間限定1個1万円で販売予定。

5年前から高精度加工技術を活かしマグネシウム合金製の尺八づくりにも挑戦。マグネシウム合金は軽くてチューニングしやすく、竹の音色に近いなどの特色がある。「プロが納得する完成品まであと一歩の段階です」と金指代表。万博では7月2日から6日までEXPOメッセ会場WASSEで展示。9月27日は万博メインホールのシャインハットにてLife&いのちwithスーパーキッズオーケストラのオープニングで演奏される予定。世界へマグネシウム合金製尺八を発信しようとしている。

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